1998年にあのマライア・キャリーとホイットニー・ヒューストンという、世界の二大歌姫がコラボした楽曲です。ドリーム・ワークス映画「プリンス・オブ・エジプト」のテーマソングでした。
このコラボで初対面した2人は、それまでライバルのように仕立てあげてきたマスコミの思惑とは裏腹に、とても仲良くなったそうです。2012年にホイットニーが逝去した際、マライアは追悼の意味を込めてツアーでこの曲を歌いました。MVでも二人の仲の良さが伺えます。
商業的には成功と言える結果でしたが、爆発的なヒットにはなりませんでした。それでも評論家からの評価が高い一曲です。
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【Whitneyパート】
Many nights we prayed
With no proof, anyone could hear
In our hearts a hope for a song
We barely understood
Now we are not afraid
Although we know there’s much to fear
We were moving mountains
Long before we knew we could, whoa, yes
(歌詞の通りに区切っていますが、
2行毎に読むと内容が理解しやすいと思います。
「We were moving mountains」は
「不可能を可能にしてきた」のニュアンスです。
ここでの「We」は「人類」、
次の「we knew we could」の「we」は
そのまま「自分たち」のことだと解釈しています。
「whoa/ウォゥ」は感動した時にでる感嘆詞です。)
There can be miracles
When you believe
Though hope is frail, it’s hard to kill
Who knows what miracles you can achieve?
When you believe, somehow you will
You will when you believe
(「somehow」は「なんとなく」という意味ですが
「なぜだか」や「どういうわけか」の意味もあるので
不自然にならないように「不思議と」としました。
「You will」は「あなたは~する」という意味で
内容から「~」が指すものが「奇跡」なので
「起こる」と訳しました。)
【Mariahパート】
In this time of fear
When prayer so often proves in vain
Hope seems like the summer bird
Too swiftly flown away
Yet now I’m standing here
My hearts so full, I can’t explain
Seeking faith and speakin’ words
I never thought I’d say
(「夏の鳥」とは夏に繁殖し秋には
越冬の為旅立つ「夏鳥」のことだと思われます。
最後の「Seeking faith~」は、
「まだ信念すら定まらず言葉を選んで生きて来た私が
『奇跡は起こる』なんて人に言ってあげる日が来るとは
思わなかった」、つまり「私にも奇跡は起こった」
という意味だと解釈しています。)
【2人パート】
They don’t always happen when you ask
And it’s easy to give in to your fears
But when you’re blinded by your pain
Can’t see the way, get through the rain
A small but still, resilient voice
Says, help is very near
(「Can’t see the way,~」の部分は直訳すると
「道が見えない、雨を乗り越える」ですが
自然に繋がるように「~ままでも」と訳しました。
「still」は「未だ」という意味ですが
「動かない」というニュアンスから
「静かな」、「穏やかな」などの意味もあります。
「resilient」は「困難から復活する」や
「病気が治って元気になる」という意味があるので
力が湧くイメージで「力強い」と訳しました。)
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日本では映画自体があまり知られていないので、2人のことを知っていてもこの曲を知らない方は多いようです。一度聴けば印象に残る素晴らしい曲なので、ぜひ聴いて欲しいです。
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