2016年にイギリスのエレクトロニック・グループ、クリーン・バンディットがイギリスの歌手アン・マリーとジャマイカの歌手ショーン・ポールをフィーチャリングして発売した曲です。
世界中でヒットし米英両方のチャートでトップ10入り、特にイギリスのチャートでは9週連続1位を記録する大ヒットとなりました。
シングル・マザーへ贈る応援歌で、タイトルの「Rockabye」はイギリスの子守歌「Rock-a-bye Baby」から作った造語だそうです。「ゆりかごを揺らして寝かしつける」の意味があります。
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<ショーン・パート>
Call it love and devotion
Call it the mom’s adoration (foundation)
A special bond of creation, hah
For all the single moms out there
Going through frustration
Clean Bandit, Sean–Da–Paul, Anne–Marie, sing, make them hear
(「devotion」は「献身」や「深い愛情」などの意味。
「adoration」は深い愛情と尊敬を意味し、
日本語だと「崇敬/すうけい」や「憧憬/しょうけい」
などと訳されます。
「Going through」は「経験している」や
「通過している」などの意味。)
<アン・パート>※()はショーン・パート
She works the night by the water
She’s gone astray, so far away from her father’s daughter
She just wants a life for her baby
All on her own, no one will come
She’s got to save him (daily struggle)
(「works the night by the water/水辺の夜勤」は
「夜に働く水商売」、つまり「性労働者」の意味です。
主にヌードダンサーなどの意味になります。
「astray」は「道を踏み外す」や「堕落した」などの意味。
「her father’s daughter/彼女の父親の娘」は
文脈から父親に愛されて育ったことが伺えたので
自然な日本語になるよう「父親の自慢の娘」と訳しました。
「struggle」は「苦闘」や長期にわたる「争い」などの意味。)
She tells him, “Ooh, love
No one’s ever gonna hurt you, love”
“I’m gonna give you all of my love”
“Nobody matters like you” (stay up there, stay up there)
She tells him, “Your life ain’t gonna be nothing like my life” (straight)
“You’re gonna grow and have a good life”
“I’m gonna do what I got to do” (stay up there, stay up there)
(ここで言う「him/彼」は彼女の「息子」の意味。
「stay up there」は「そのままで居て」や
「そのままそこに居て」「そのまま頑張って」
「そのままでもう十分だ」などの意味があります。)
So, rockabye, baby, rockabye
I’m gonna rock you
Rockabye, baby, don’t you cry
Somebody’s got you
(「rock you」は「最高」や「凄い」
などの誉め言葉を意味するスラングです。
「Somebody’s got you」は「誰かが世話をする」
「誰かが面倒を見る」の意味ですが自然な日本語に
なるように「見守っている」と訳しました。
また、直訳すると「誰かに捕まった」なので
文脈によっては「誰かに嵌められた」「誰かに利用された」
などの悪い意味にもなります。)
<ショーン・パート>
Single mom, how’re you doing out there?
Facing the hard life without no fear
Just see and know that you really care
‘Cause any obstacle come, you well prepared
And, no, mamma you never shed tear
‘Cause you haffi set things year after year
And you give the youth love beyond compare
(「Facing」は「立ち向かう」や「直面する」などの意味。
「obstacle」は「障害」や「邪魔」などの意味。
「well prepared」は「準備万端」や「用意周到」の意味。
「haffi」はジャマイカのパトワ語で「have to」や「must」、
つまり「~なしければならない」の意味だそうです。
「the youth」は「若さ」や「青春時代」、つまり
子供の学生生活の意味だと解釈しています。)
You find the school fee and the bus fare
Hmm, Marie, the paps’ disappear
Inna rum bar, cyaan’ find him nowhere
Steadily your workflow heavily, you know
So you nah stop no time, no time for ya dear
(「disappear」は「消える」や「行方不明」などの意味。
「Inna」は「In a/~で~」の略。
「cyaan’」は同じくパトワ語の「can’t」だそうです。
「workflow」は仕事の一連の流れや手順のこと。
「ya」は様々な意味をもつスラングですが、
この場合は「you」です。
最後の「dear/愛しい人、尊敬する人」は訳しませんでしたが
語尾につけることで相手を慰める気持ちを表現します。)
<アン・パート>
Now she got a six–year–old
Trying to keep him warm
Trying to keep out the cold
When he looks her in the eyes
He don’t know he is safe when she says
(最後の「He don’t know he is safe when she says
/彼女が言う時に彼は自分が安全だと分かっていない」の
「when she says」はサビの「” ~ “」部分だと解釈しています。
母親が側にいる時は何より安全なはずなのに
働き詰めで、恐らくやつれているであろう母親が
小さな息子ながらに心配なのかな、と思います。)
<ショーン・パート>
Rockabye, don’t bother cry
Lift up your head, lift it up to the sky, yo
Rockabye, don’t bother cry
Angels surround you, just dry your eye
(「dry your eyes/涙を乾かす」
つまり「涙を拭いて」の意味です。)
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近年のJ-POPではあまり歌われない内容な気がします。誰もが思わず自分の母親について考えてしまいそうな曲です。
以下PR
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