言わずと知れた世界一歌の上手いシンガー、アレサ・フランクリンが1994年に発表した曲です。元々はアメリカ人歌手兼音楽プロデューサーのClivillés & Cole(クリヴィルズ&コール)が1991年に発表した曲です。二人が「C+C」として再プロデュースして、彼女をボーカルに迎えました。
日本でも人気の映画「天使にラブソングを2」のビデオ版ED曲としても使われたので、サントラを持っている方も聴いたことがあると思います。
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(Pride) a deeper love
(Pride) a deeper love, whoa
(「Pride」はそのまま「プライド」
と訳しても良いのですが、
「自分への敬意」を歌う歌詞なので
冒頭は分かりやすく「自尊心」としました。
また「a」がついているということは
「複数ある中の一つ」を意味するので
色んな愛がある中でも「pride」は
「より一層深い愛」だと歌っています。)
People, let me tell you
I work hard every day
I get up out of bed
I put on my clothes
‘Cause I’ve got bills to pay
Now, it ain’t easy, but I don’t need no help
I’ve got strong will to survive
I’ve got a deeper love, deeper love
Deeper love inside and I call it
(「tell you」の「you」は
冒頭に複数形の「People」が入るので
「you」の複数形の「あなた達」の意味です。
定型文のようなフォーマルな場合に使われます。
単数形の「you」と混同されやすい日常会話などでは
「you guys」や「you all」などが
「君たち」の意味で使われます。
「put on」は「着る/身につける」の意味で
同じ「着る」を意味する「wear」は既に
「着ている/身につけてる」時に使われます。
「ain’t」は口頭で使われる否定の短縮形で
この場合は「is not」の意味ですが
他にも「am not」「are not」などにも使われます。
「~ではない」よりも砕けた「~じゃねーよ」
くらいのニュアンスになります。
「it ain’t easy」で「簡単じゃねー」ですが
自然な日本語になるよう「厳しい」と訳しました。
また「I don’t need no help」は
「don’t」と「no」で二重に否定していますが
「助けがない必要はない」という訳の分からない意味ではなく
強く「助けを必要としない」という意味です。
「don’t」と「no」の二重否定は
スラングとしてよく使われます。)
Pride (a deeper love)
It’s the power that gives you the strength to survive
(前の歌詞の最後「I call it~」は
「私は~をこう呼ぶ」の意味なので
このパートの「Pride」に繋がっています。)
Now, I’ve got love in my heart
It gives me the strength
To make it through the day
Pride and love (pride is) oh, respect for yourself
And that’s why I’m not looking for
(「and」は「そして」の意味だけでなく
「~しながら」の意味もあります。
「Pride and love」は単純に
「自分を誇り、自分を愛する」という意味ではなく、
「自分を誇りながら愛する」というバランスこそが
驕らず、溺れず、自分を肯定してあげられる
「もっと深い愛」と歌っているのだと
勝手に解釈しています。)
Handouts, charity, welfare, I don’t need
Stealin’, dealin’, not my feelin’
No backstabbin’, greedy grabbin’
Lyin’, cheating ‘cause I’ve got a
(「not my feelin’」は「私の気分じゃない」ですが
「私の好みじゃない」のようなニュアンスなので
「私の感じじゃない」と訳しました。
「grabbin’ / grab」は同じく「掴む」を意味する
「grip」より乱暴な意味の「掴む」です。
犯罪者を取り押さえる時などに使われるので
「見て見ぬふりはしない」のニュアンスです。)
Pride (a deeper love)
And I wanna thank you for helping me see
There’s a power that lives deep inside of me
Give me the strength
To carry on, always be strong
(「me see」を「気付く」と訳したのは
「Let me see」で「えっと」など
確認する時などの繋ぎの意味として使うからです。
「えっと」と考え、確認できるよう助けてくれた
と解釈したことから「気付くよう助けてくれた」
と訳しました。)
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悪い意味で「耐えるしかない」と諦めがちな現代に、自ら動く力を与えてくれるような曲です。
日常を生きている自分を俯瞰で見た時どう映るか。考えさせられる曲です。何よりアレサ・フランクリンのシャウトが圧巻です。
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