2007年にバルバドスの歌手・リアーナが、アメリカのラッパー・ジェイジーとコラボして発表した曲です。
発表と同時に商業的な成功と共に評論家からも大絶賛され、今では「リアーナの最高傑作」とまで評される作品となりました。
実はこの曲、当初はブリトニー・スピアーズの為に作られたそうです。残念ながらブリトニーから何の返答も得られなかったため、他の歌手へも送られました。その一人がリアーナです。リアーナは他の歌手にも送られていると知り諦めかけていましたが、段々どうしてもこの曲を歌いたくなり「この曲をくれないなら喧嘩になるわよ」と脅しまがいの懇願をしたそうです。笑
結局、最有力候補だったメアリー・J・ブライジが賞レースの多忙さで連絡がつかなかったため、円満にリアーナの元へ渡ったとか。ブリトニーやメアリーが歌った「アンブレラ」も聴いてみたいですね。
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<ジェイジーパート>
Yeah, Rihanna
Good Girl Gone Bad
Take three, action
Hov
(「Good Girl Gone Bad」はこの曲が収録されている
リアーナのアルバムタイトルです。
これまでのイメージを一新した作品で
世界中で900万枚以上を売り上げる大ヒットとなり
リアーナのアルバム売上で最高記録を打ち立てました。
「Hov/ホヴ」はラッパーJay-Zの愛称です。
ヘブライ語で「神」を意味する「Jehovah/エホバ」から
「JAY-Hova/ジェイ・ホヴァ」と名乗り
そこから「Hov/ホヴ」が愛称として残りました。)
No clouds in my stones
Let it rain, I hydroplane in the bank
Comin’ down like Dow Jones
When the clouds come, we gone
We Roc–A–Fella
We fly higher than weather
In G5’s or better
You know me
In anticipation for precipitation stack chips for the rainy day
Jay, Rain Man is back
With Little Ms. Sunshine, Rihanna, Where you at?
(「stones」は「石」の意味ですが
ヒップホップでは「ダイヤ」や「金」など
高価な宝石を指すことがあります。
「clouds/曇る」が付いていることから
「ダイヤ」で訳しました。
「hydroplane」は水の膜で滑る事象のことです。
「in the bank」は直訳すると「銀行で」ですが
「安全な」の意味もあります。
そのことから「I hydroplane in the bank」は
「安全に(雨の)水を滑る」の意味になりますが
「安全」と「滑る」では意味が噛み合わないので
もっと堂々とした解釈をしたので「水を得た魚」と訳しました。
「Dow Jones/ダウ・ジョーンズ」はアメリカの株価を発表する
「ダウ平均株価」でお馴染みの「ダウ・ジョーンズ社」のことです。
「When the clouds come/雲が来た時」は
「困難や窮地が訪れた時」の比喩表現でもあります。
「Roc-A-Fella/ロッカフェラ」はJay-Zが設立した会社名です。
「Roc」にはダイヤモンドのハンドサインの意味があるそうなので
そのことからも前述の「sotones」を「ダイヤ」と訳しました。
「weather」は「天候」の意味ですが
歌詞の流れから「悪天候」と訳しました。
「G5」はJay-Zが所有していた自家用ジェット機
「Global Express 5000(G5)」のことだと思われます。
「In anticipation for」は「~を予期して」や
「~を見越して」などの意味。
「precipitation」は「降水量」の意味。)
<リアーナパート>
You have my heart
And we’ll never be worlds apart
Maybe in magazines
But you’ll still be my star
Baby, ‘cause in the dark
You can’t see shiny cars
And that’s when you need me there
With you I’ll always share
Because
(「worlds apart」は「天地ほどかけ離れた」の意味。
「Maybe in magazines/雑誌の仲ではそうかもしれない」は
芸能人のプライベートを好き勝手に書く
メディアのことを指しているのかなと解釈しています。)
When the sun shines, we’ll shine together
Told you I’ll be here forever
Said I’ll always be your friend
Took an oath, I’ma stick it out to the end
Now that it’s raining more than ever
Know that we’ll still have each other
You can stand under my umbrella
(「an oath」は「誓い」や「誓約」などの意味。
「I’ma」は「I’m going to/私は~するつもり」の略。
「stick it out to」は「最後までやり抜く/耐え抜く」の意味。
「still have each other」は「お互いまだ支え合える」などの意味。)
Under my umbrella
(「Under my umbrella」は「私の傘の下で」の意味ですが
「私が守る」や「私と一緒なら大丈夫」の比喩でもあります。)
These fancy things will never come in between
You’re part of my entity, here for infinity
When the war has tool its part
When the world has dealt its cards
If the hand is hard
Together we’ll mend your heart
Because
(「fancy」は「豪華な」や「派手な」などの意味。
「will never come in between/決して間に入らない」は
「決して邪魔できない」の意味合いです。
「entity」は「存在」や「実体」の意味。
「has tool its part」は「手段がその役割を果たす」の意味。
「dealt it’s cards」は「カードを配り終えた」の意味ですが
「最後の決断を下した」や「運命が決まった」などの意味合いです。
「hand is hard」は「手が硬い」つまり
「手強い」や「手厳しい」などの意味。
「mend」は「回復する」や「繕う」などの意味で
落胆した気持ちを「癒す」の意味でもあります。)
You can run into my arms
It’s okay, don’t be alarmed
Come into me (there’s no distance in between our love)
So gon’ and let the rain pour
I’ll be all you need and me
Because
(「alarmed」は「怯えた」や「警戒した」などの意味。
「gon’」は「going」の略で進行中のことを指します。
この歌詞では「the rain/雨/悪い事」のことです。
「let the rain pour」は「雨が降ることを受け入れる」の意味で
「悪い事も受け入れる」の意味合いです。)
It’s raining, raining
(「雨が降る」は「悪い状況」の比喩表現でもあるので
どんなことが起こっても必ず助けてあげるという
強い絆が伺えます。)
It’s pouring rain
(「pouring」は「土砂降り」の意味。)
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恋愛ソングだと思いきや、友情の歌だったことが分かります。特に別れた男女の歌だと解釈すると、なかなか珍しい内容だなと思いました。何十年も人気な理由も分かる気がします。
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