1985年にアメリカの歌手ブルース・スプリングスティーンが発表した曲です。作詞はスプリングスティーンが一人で手掛けました。
歌詞の冒頭に出て来る「a big baseball player/すごい野球選手」はジョー・デピューさんというスプリングスティーンの幼馴染のことだそうです。ドジャースにトライアウトしたこともある方だそうで、2025年にスプリングスティーン本人が彼の訃報と共に歌詞のモデルであることを明かしました。
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I had a friend, was a big baseball player
Back in high school
He could throw that speedball by you
Make you look like a fool, boy
(「Back in ~」は「~の時」や「~の頃」の意味。
「Make you look like fool」は「あなたを揶揄う」や
「あなたのことを馬鹿にする」の意味。
ここで登場する「boy/少年」は
幼少期のスプリングスティーン本人に
語りかけているのかなと解釈しました。)
Saw him the other night at this roadside bar
I was walking in, he was walking out
We went back inside, sat down, had a few drinks
But all he kept talking about was
(「few」は「少し」や「少数」などの意味で
「had a few drinks」で「お酒を数杯飲んだ」の意味。
「kept」は「keep」の過去形・過去分詞形で
「維持した」や「保った」、また「ずっと~した」の意味。)
Glory days
Well, they’ll pass you by, glory days
In the wink of a young girl’s eye, glory days
Glory days
(「In the wink of a young girl’s eye/
ウインクする少女の瞳の中で」ですが
「In the wink of an eye」という慣用句があり
「あっという間」や「瞬く間に」の意味です。)
Alright
(「Alright」は「大丈夫」や「問題ない」の意味ですが
「All right」より砕けた言い方になります。)
Well, there’s a girl that lives up the block
Back in school, she could turn all the boy’s heads
Sometimes on a Friday I’ll stop by and have a few drinks
After she put her kids to bed
(「lives up the block」は「通りの向こう側に住んでいる」
や「近所に住んでいる」などの意味。
「turn heads」は「注目を集める」や「思わず振り返る」などの意味。
「stop by」で「立ち寄る」の意味。
「put to bed」は「寝かしつける」の意味。)
Her and her husband Bobby, well, they split up
I guess it’s two years gone by now
We just sit around talking about the old times
She says when she feels like crying
She starts laughing thinking ‘bout
Glory days
(「split up」は「別れる」や「離婚」「絶交」の意味。
「sit around」は「だらだら過ごす」や「ぼーっとする」
などの意味で「sit around talking」で「目的もなく座って話す」
や「暇つぶしに話している」「だらだら話している」の意味。)
Rock it now
(「Rock it」は「楽しもうぜ」の意味。)
Think I’m going down to the well tonight
And I’m gonna drink ‘til I get my fill
And I hope when I get old, I don’t sit around thinking about it
But I probably will
(「go down well」は「評判が良い」の意味ですが
転じて食べ物や飲み物が「口に合う」の意味でもあります。
「to the ~」は「~へ」など特定の場所や方向を指すので
「~に行く」と訳しました。
「’til」は「until/~するまで」の略で「’til I get my fill」で
「満足するまで」や「満腹になるまで」「飽きるまで」などの意味。
「probably」は「たぶん」や「おそらく」の意味で
「I probably will」で「たぶんそうなる」の意味。)
Yeah, just sitting back
Trying to recapture a little of the glory of
Well, the time slips away
Leaves you with nothing, mister, but boring stories of
(「just sitting back」で「ただ傍観する」や
「手を出さない」「あえて見守る」などの意味。
「recapture」は「取り戻す」や「奪還」などの意味。
「the time slips away」は「時間があっと言う間に過ぎた」
や「気付かない内に時間が過ぎた」の意味。
「Leaves」は「~を残す」などを意味する動詞。
「boring」は「退屈な」や「つまらない」などの意味。)
Glory days
Yeah, they’ll pass you by, glory days
Alright, boys, keep it rockin’ now
Keep on goin’
We’re goin’ for home now
Bring it home, yeah
(「Bring it home」は「家に持ち帰れ」の意味ですが
勝利や栄光など喜ばしいことを「持ち帰れ」の意味合いなので
スプリングスティーンのように「成功させて」と
いう意味だと解釈して訳しました。
そうすると前にある「going for home」の「for」は
正しくない文法ですが
「home/家庭」の「for/ため」に「going/帰る」に
「now/今ではもう」と隠居や第一線を退くような
意味合いが感じられるので、もう十分に成功した
スプリングスティーン本人の立場を
示唆しているのかなと解釈しました。
青春時代を「栄光の日々」と称した
若者たちへのエールだと解釈しています。)
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この曲にはスプリングスティーンのお父様のことを書いた別のバージョンが存在しますが、スプリングスティーン本人が「合わない」と感じ削除しました。削除された歌詞は「栄光の日々」などなく働き詰めてクビになったお父様のことが書かれています。前向きな曲調が好きだったのでそちらは訳しませんでしたが、ぜひ探してみてください。
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