1982年にイングランドの歌手ジョー・コッカーとアメリカの歌手ジェニファー・ウォーンズのボーカルで発表された、映画「An Officer and a Gentleman/愛と青春の旅立ち」の主題歌です。
映画の主題歌として書き下ろされ、映画と共に世界中で大ヒットしました。当時アメリカだけでも100万枚以上売り上げたことから、アメリカレコード協会から「世紀の歌」と称されました。
ジョーのしゃがれたブルージーな歌声と、ジェニファーの澄んだカントリーな歌声が、見事に調和しています。
1983年にはグラミー賞の「最優秀ポップ・パフォーマンス賞」を受賞しましたが、近年でも変わらず高い評価を受けており、2004年にはアメリカの映画団体が選ぶ「100 Years … 100 Songs」で第75位に、2016年には演奏がローリングストーン誌の「オスカーパフォーマンス・ベスト20」の18位にランクインし、2020年にはビルボード誌の「25の最も偉大なラブソングデュエット」の1曲に選ばれました。
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<ジェニファーパート>
When knows what tomorrow brings
In a world few hearts survive
<ジョーパート>
All I know is the way I feel
When it’s real, I keep it alive
(「When knows」は「誰にも分からない」の意味。
「brings」は「もたらす」や「持って来る」などの意味。
「All I know is~」は「私が知る限り~」や
「私が知っていることは~くらい」などの意味で
自分が持つ全ての情報から照らし合わせる際に使います。
「When it’s~」は「~の場合」や「~の時」などの意味。)
The road is long
There are mountains in our way
But we climb a step every day
(「The road」は「道」や「道路」の意味ですが
文脈によっては「人生の道」という比喩の意味もあります。)
<二人パート>
Love lift us up where we belong
Where the eagles cry
On a mountain high
Love lift us up where we belong
Far from the world below
<ジョーパート>
Up where the clear winds blow
(前の歌詞の「our」は「我々」と
不特定多数の訳にしましたが
ここの「us」は明確な相手がいると
解釈し「私/僕たち」と訳しました。
「where we belong」は「私たちが帰る場所」
や「私たちの居場所」の意味。)
Some hang on to used to be
Live their lives looking behind
<ジェニファーパート>
All we have is here and now
All our lives, out there to find
(「hang on to」は「固執する」や
「しかみつく」などの意味。
「used to be」は「かつて~だった」の意味で、
「Some hang on to used to be」は
「いくつかはかつてに固執する」となりますが
「Some」は「Some people」の
略と解釈し「いくつかの人々」と訳しました。
「All our lives」は「我々の生涯」の意味ですが
歌詞が自然に繋がるように
「生きる事で」と訳しました。)
<ジョーパート>
Time goes by
No time to cry
Life’s you and I
Alive today
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生きることの素晴らしさ、出会いの素晴らしさを歌う歌詞の内容は、映画の主題を見事に表現しています。個人的には映画のタイトル「An Officer and a Gentleman/士官と紳士」を、映画の内容を汲み取って「愛と青春の旅立ち」とした事に感銘を受けました。元々はアメリカの軍の規律にある一節「Conduct unbecoming an officer and a gentleman/士官や紳士に相応しくない行為」から取られたそうです。そのタイトルの付け方も上手いな、と思いました。
映画も曲も不滅の名作です。
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